想い出の紀行文 |
会津磐梯山は宝の山であった T.K 会津に行く前から天気予報や送って頂いた案内地図を見ながら、歌に唄われた磐梯山は風光明媚だろうと思い巡らせた日々であった。気分を高揚しながら大阪空港を飛び立った。 飛行機は運良く窓際の席で、天候も良く眼下に見える北アルプス、南アルプスの山々を眺め、浅間山の白煙まで見ることができた。これからの登山旅行を祝福するようであった。 (1日目) 磐梯吾妻スカイラインを走り浄土平に向かった。車中では周りの山々の風景紅葉ありで、キレイ〜キレイ〜の歓声で景色を堪能しながら浄土平に下車した時には、これから登る一切経山の岩場を見て、今までの歓声とは一変して少々足が重く感じたが、美味しい昼食後、目標の岩山の山頂を目指して厳しかったが一切経山に達した。 周りの高い山々の中、眼下にコバルトブルーの五色沼を目にした時は、自然の作った神秘性に感動し、疲れが吹き飛んでしまった感じであった。再度登って来た道を下り、酸ヶ平の湿地帯を経て一気に吾妻小富士に向かった。ここは一般観光客が多くて興味が少なかった。直径500mの噴火口は火山の噴火した状況を想像させる雰囲気は充分にあった。 (2日目) 岩場の天狗岩より西吾妻山の最高峰を目指したが、三角点もなく普通の風景であったが、吾妻小屋前で休憩時、空ビニール袋が上昇気流で一気に巻き込まれて、天高く飛んで行く状況を見て、頭の中では理解していても自然現象を現実に直面すると驚かされた。 西大巓の登山は一旦下がって、また登る苦労はあった。整備された道は歩き易かったが疲れ出た頃で、三角点にタッチした時にはホッとした。下山は木の根あり岩場あり小石ありの下り坂で苦労する下山であった。 (3日目) これより嶮しい山登りになった。時々眺められる下界の景色を楽しみ感動しながら頂上に登ったが人の多いこと、地元の人、関西の人、滋賀の人などさまざまで、山を楽しみに来た人々で登りも下りも人の混雑で、山岳銀座を味わった。風も強く吹いて気温も下がり少々寒かったが山頂での感動で消えた。 今回は登山というより2泊3日の観光旅行の気分で天候に恵まれ、山々のスケールの大きさに感動し続けた旅でした。また、夜のカラオケには美空ひばりの特別出演で楽しい一夜もありました。 |
願望だった磐梯山・繍のツアーを楽しみました 羽木 敬子 初日から集合場所を間違えるという大失態。オロオロしながら思いスーツケースを牽いて北から南へ走り、会長が駆けて来られるのが見えてホッとし腰が抜けそうでした。皆の笑顔で気を取り直し機上の人となりました。快晴で富士山も眼下に見ることができ仙台空港に着陸。バスに乗り換えて2時間余りで浄土平のレストハウスに到着。名物のワッパ飯の御膳で、とてもご馳走の昼食でした。 そして一切経へと踏み出しました。登り口に「熊の出没に注意」と立札。笹の多い山には熊が多いというそうです。でもこの日は“他にもハイカーは多いしアチラの方が驚くヨ”と言いつつ登り始めました。ナナカマドの赤い実や五葉松、晩秋の粧を始めた風景は美しく2時過ぎには広い頂上に着きました。 360度の展望は遙か彼方には蔵王の連峰や新潟の飯豊連峰が連なり、近くには磐梯山や安達太良山と会長が説明して下さる。そして下方には「吾妻の瞳」とロマンの香の呼び名があるという五色沼。青のような碧のような何とも形容しがたい美しい色の沼でした。下山は途中から湿原の見える方へ道を取り、避難小屋の側を下りホシガラスが飛び交い、宝石のようなコケモモの実や白玉の木、綿毛になったチングルマを楽しみながら浄土平まで戻って来ました。 先行の人達は吾妻小富士の火口へ進み、遅れた私達も“ザックを置いて見ていらっしゃい”ということで6人で登りました。とてつもなく大きな凸凹の屏風がぐるりと囲んでいるようで、深い底が見える壮観な眺め、見ているだけでは我慢できず“30分位で回れるよ!! ”と聞けばどうしても歩きたく全員“行こう”と、とうとう一周して下りてきました。見るだけといわれていたのに皆さんを待たせてしまいました。 4時に浄土平を出発、5時前にはホテルへ。温泉につかり6時半から夕食、部屋に戻り明日の用意をして、もう一度ゆっくりと入浴して床に就きました。 翌朝は5時に起床、この日も快晴で暖かそう。7時過ぎにはバイキングの朝食も始まり、8時にはホテルを出発。9時過ぎには標高920mの湯元駅に到着。ロープウェイに乗り1,350mの天元台高原駅へ、それから3回もリフトを乗り継いで1,820mの北展望台へ。この日もたくさんのハイカーに出逢いました。 岩や大きな石のゴロゴロ道を登って1,940mの人形石展望台へ11時20分頃でした。胸のすくような眺めでした。岩場が多く2,005mの梵天岩に着いたのが正午10分頃、大岩の陰でお弁当を広げ、程よい塩味のオムスビをパクつき果物を食べ、到来物やホットコーヒーを頂き、自分でもビックリの食欲でした。 そしてVサインをしながら“1+1=2―”爽快な気分でした。充分休憩をして2,005mの天狗岩へ向かい、ゴロゴロ石の様子は、一去年の中山峠の展望台に似た感じだなァーと思いました。吾妻神社に参拝し山頂に向かいました。樹林の中にある西吾妻山の山頂に到着したのが1時20分。これが頂上?という感じの2,035mでした。 早々に西大巓に向かうことに。傾斜はあまりなく歩き易い道程でしたが、それでも1時間近く要しました。下山は石の多い道を歩くので緊張しましたが途中からはゴゼンタチバナの赤い実が目についたりし、様子も変わって楽になり、草紅葉の道を先行隊の待つゴンドラの駅に到着4時過ぎでした。ゴンドラから見る紅葉したカラマツの一面の林は夕日を受けて金色に煌めき、それにまだ緑の木もあり紅葉した野ブドウの葉も見え溜息の出る素晴らしい光景でした。 この日の夕食は宴会です。会長の弟さんもわざわざ来て下さり、ご挨拶の後、司会を引き受け一段と盛り上げてくださいました。会長の歌で始まり次々と後に続き、お酒が入り陽気で楽しい雰囲気が漂い、笑いの止まらない文字通り面白可笑しく楽しいひと時を過ごしました。 ツアー最終日の三日目は磐梯山です。八方台でバスを下車、猫魔ヶ岳へ行く2人と別れ、私達は先ずブナ林へ足を踏み入れました。ここでも黄色のブナは清々しい空気で落ち葉の道、そして周囲は紅葉も混じり、暖かなオレンジ色に染まり息をのむ美しさです。中の湯跡を通り、だんだんと道は登りとなり、少しずつ険しい所もありました。三差路で右に道を取り弘法清水小屋で休憩。甘いコーヒーを頂き、清水を力水にして一気に頂上へ…とはいかず、この日もお山は超がつく満員です。同じ大阪からのツアーと3日間顔を合わせた時もありました。それでも11時過ぎには頂上に到着。岩場にある三角点はラッシュでしたが頑張ってタッチ。見渡す展望はあらゆる色合いが映え、周囲の山々を美しく彩り、話に聞いていた以上の美しさでした。 ひと時を過ごし小屋に戻ったのは正午前。戸外は冷たい風でしたが中はストーブもあり暖かく、伝説になった待望のナメコ汁を頂きました。大きな器に入って身体も温もり、とても美味しかったですそれに食後のコーヒーまで頂き感激でした。猫魔ヶ岳に登った2人とも合流“1+1=2―”を合唱して、小屋の人に別れの挨拶を告げ下山を開始。登ってくる人と後になり先になりしながら下り、ブナ林に戻ってきてホッとしました。 八方台から野口記念館を見てホテルに戻り入湯。三日間美味しい食べ物と温泉のお陰で疲れも感じず無事に三山を歩くことができました。飛行機は少し遅れましたが、大阪に無事に帰還。全員重くなった荷物を持って帰宅です。細やかに素敵なツアーを企画してくださった会長ご夫妻、同行の皆様お世話になり感謝の気持ちいっぱいです。想い出に残る濃密な3日間でした。 |
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