乗鞍岳 思い出の紀行文

 

 

土生 雄子

初めての夏山に感謝

松井 伸夫

好天に恵まれた「乗鞍岳」

羽木 敬子

花の名山に感動 乗鞍岳

ビワマス

「高山の花に魅せられて」

尼崎 Y.K

乗鞍(夏山)の思い出

松井 喜章

12年目の夏山・乗鞍岳を終えて

 

 

めての夏山に感謝

土生 雄子

このたび初めて夏山に参加しました。数日前よりドキドキしながら持物を準備。どんな所で泊るのか、いささかの不安もありましたが、出発のバスに乗って仲間の皆さんとの楽しい会話で、不安も解消しました。

乗鞍の山頂まで山小屋より1時間余り、一歩一歩確実に大切に足を踏みしめて登り、やっと登頂 そして初めて見る360度の景観 今ここにいる幸せを強く思いました。遠景に見る山々の名を教えて頂きましたが、たくさんあって、よくは判りませんでした。でも南の御嶽山はしっかりと覚えました。この360度の景観は私の宝物です。

 その上にお天気が最高に良くて本当に幸せでした。人生にはこんな日もあるんだと、夢と希望を持ち続けることの大切さを教えて頂きました。本当に有難うございました。

登りつく 乗鞍岳の頂きに 

たな幸せを 貰って帰らん

 

 

 

 

「乗 岳」
 
                       松 井 伸 夫

2000年に始まった山歩楽会の夏山登山も今年で9回目を迎え、今回は日本で10番目の高さを誇る「乗鞍岳」に登ることになった。

8月9日 第 ( )

 午前7時25分、予定より早く今回新しく参加された4名を含め31名を乗せてバスは西梅田を出発した、途中、草津・長良川とトイレ休憩を取りながら走り、飛騨清見ICを下りて少し走った所の「道の駅ななもり清見」で昼食時間(12:26~13:04)となった。バスは乗鞍スカイラインを右に左にカーブしながら苦しそうに高度を上げていく、車窓の景色も次第に岩肌を見せて緑が少なくなってきて「畳平駐車場」に到着した(14:34)

 全員が揃って先ず、畳平駐車場のすぐ北の「魔王岳」に向けて出発した(14:40)、最初から勢いよく登ると息が上がってしまうのでゆっくりと歩く、ここには2005年10月に家族と一緒に来たことがあり今回で2度目となった、家族連れや二人連れが普段履きで登るには絶好の山である、三角点(2764m)にタッチ(14:57)し、岩場の端まで行って「槍ヶ岳」や穂高連峰を確認し下山。

続いて「お花畑」の木道を一周して可愛い高山植物を散策して回る(15:15~15:51)、時間がだいぶ遅れてしまい予定していた「大黒岳」はパスし、「富士見岳」には11人の健脚が挑戦、約100mを登る岩ガレの急斜面の道はさすがに息が上がって苦しかった、ようやく三角点(2817m)に登頂(16:10)、富士山を見ることは出来なかった、先に行く仲間を追いかけて「肩の小屋」に着いた(16:35).

8月10日 第 ( 晴れのち曇り)

 昨夜、夜中に小屋の外に出てみた、それほど寒く感じられなかった、真っ暗な空に満天の星が直ぐ手の届くような近くで輝いていた、左上のコロナ観測所の明かりが星の明かりに遠慮がちに灯っているのが見えた。

 朝食前に小屋を出て(4:45)魔利支天岳に数人で登り始めた、途中5時02分東の空の雲の上に真っ赤な太陽が顔を出した、今回も又ご来光を拝むことが出来た幸せに感謝、瞬く間に太陽は全身を現してあたりは明るくなってきた、気がつくと気温はだいぶ低く立ち止まると寒さを感じる、魔利支天岳には「国立天文台乗鞍コロナ観測所」の看板がかかっていた(5:16)、真下に「肩の小屋」や赤い屋根の「宇宙線観測所」が小さく見えた、下山する頃には太陽は雲に隠れてしまった。

 7時の朝食を済ませ、小屋の広場に集合して軽装で乗鞍岳の主峰「剣が峰」に向けて出発した(7:37)、歩き始めてしばらくは息も苦しかったが溶岩がゴロゴロしている斜面を登る内に次第に慣れてきた、「朝日岳」から「蚕玉岳」への鞍部に到達(8:00)、右下に乗鞍で一番高い所に位置する「権現池」を見ることが出来た、「蚕玉岳」(8:07)を過ぎて最後の岩場を左にとって「頂上小屋」でSさんと記念撮影((8:11)、大きな岩を巻いてついに乗鞍岳の主峰「剣が峰」に登頂。

一等三角点にタッチ(8:18)、乗鞍本宮前は大勢の登山者で満杯状態だ。目の前に2001年8月に登った「御嶽山」が雲の上から我々を迎えてくれているようだ。乗鞍本宮の北側に回って遠くに見える槍ヶ岳や穂高連峰をバックに美女達の記念撮影に付き合う頂上からは360度のパノラマ、雲の上に山々が幾重にも見ることが出来た、素晴らしい景色だ、このために苦しい思いをして人々は岳に登りご褒美を楽しむのだと今回も思った瞬間だ。全員?で「御嶽山」をバックに山歩楽会の旗を中心にしてパチリ、「下山に十分気をつけて」との会長の注意を聞いて「剣が峰」に別れを告げ下山開始する(8:50)、登りの時に気がつかなかった斜面が「コマクサ」のピンク色に彩られているのに感動しながら全員無事下山した(9:29)

 「肩の小屋」の住人にお礼の挨拶をし、預けていたザックを背負って出発した(9:51)、歩き出して直ぐの「大雪渓」では豪快に斜面を滑り降りるスキーヤーを右手に見ながら今回、残念ながら雪渓を歩くことは出来なかったが、左右に可愛い高山植物の花が咲いており初参加のNさん・Mさんがさかんにシャッターを押していた、肩の小屋口で待っていたバスにザックと歩きつかれた二人を預けて「位ガ原山荘」に向けて歩き出した(10:26)

 小さな沢に沿って浮石に気をつけながら森林限界を過ぎてハイマツやナナカマドの中をゆっくりと下ってゆく内にガスが出てきて視界が利かなくなってきた、今朝登ってきた「剣が峰」は雲に隠れて見えなくなった、我々は本当についていたと言いながら「位ガ原山荘」に到着した(11:25)。ここでの昼食は大阪出身の主人が打った「山菜そば」と「大きなおむすび」だった、お腹一杯になったところで主人の見送りを受けてバスに乗り込んだ(12:19)

今回の最後はバスを降りて日本名滝100選の「三本滝」に向かう、三本滝レストハウス(12:42)から900mの表示に従って「かもしかの径」を下っていくうちに次第に水の音が大きくなってきた、吊り橋を渡ると間もなく前方左手に白い岩肌を流れ落ちる滝が姿を現した、右手には黒い岩肌を豪快に流れ落ちる滝が目入った(13:03)、後もう一本はどこ?場所を変えてみると白い滝の左の木々の間からわずかに細く流れ落ちる滝を確認出来た、「三本滝」を見物してバスに戻り、全員が乗り込んで出発(13:40)、軽井沢を思わす乗鞍高原を走り「湯けむり館」に到着した(13:56)

二日間の疲れを乳白色で硫黄の臭いがする文字通りの天然温泉に体を沈め、露天風呂から山々を見ながらでゆっくりと汗を流した。

 湯けむり館を出発(15:00)し、バスは松本ICから高速道路に乗り途中、内津峠・辰野とトイレ休憩を取りながら山科で数名の仲間を降ろし又、賑やかな大阪に戻ってきた(21:19)

 今回も楽しく山を歩いた仲間の皆さんに感謝すると共に、四ヶ月で見事に回復された会長の努力に敬服し、色々と心遣いをいただいた奥さんにも心から感謝いたします。

 本当にありがとうございました。

                      2008年8月 登山日記より

 

 

 

の名山に満足  乗鞍岳


                        羽木 敬子


 めて夏山ツアーに参加した平成14年の立山から数えて7回目のそれは北アルプスの最南端に君臨する乗鞍岳。初参加の方も含め31名で和やかに出発。昼食に寄ったサービスエリアの道の駅では新鮮で安価なお野菜に主婦に戻ってお買い物をする余裕も・・・。

3時前に標高2,702mの畳平で下車。大勢の観光客やハイカーの間を縫って2,764mの魔王岳に登り広い台地の端まで行って引き返しました。そして期待以上に楽しかったお花畑。木道の両側には枝折に記載の花々が一面に咲き誇り、一つひとつ見て歩きました。花の咲いているチングルマは羽毛になっているのもありヨツバシオガマ、思ったより可憐な黒ユリ、コバイケイソウ、シナノオトギリソウ、ミヤマアキノキリンソウ、ウサギギク、オンタデ、セリに似たミヤマチシブ、イワギキョウにチシマギキョウ等々・・・。途中で引き返したのですが、それでも予定の時間を随分とオーバーしたそうです。

 そして今夜のお宿の肩の小屋へ向いました。リュックを背負い歩けそうだったので100m余り登りの富士見岳へも、大きな石や岩の斜面が続き、頂上に着いた頃にはガスも出てきたので、声を掛け合いながら下山しました。コロナ観測所の分岐辺りで先行隊に追いつき、一緒に肩の小屋へ。

  まだ4時半だったので摩利支天岳へと向いかけたのですが、突然の雷雨で取り止め。お部屋はこれまでの大部屋と違い少人数に分かれて、とても楽でした。食後のフリータイムは楽しい話題で話の泉のよう。それでも8時には就寝、3時前には星空がとても素晴しいということで、見なくては勿体ないと5人で外へ。流れ星もあったそうで文字通りの煌めく夜空、本当に綺麗でした。

  翌朝4時半過ぎには前日行けなかった摩利支天岳へ、登りながらご来光を見ようとのことで参加。周りが茜色に染まり、5時9分太陽が姿を少しずつ見せました。神々しい有様に思わず手を合わせ、これからの恙無い日々を祈りました。コロナ観測所の中は自由に見学できるようになっており、早朝の風は爽やかで池や雪渓、目の前に這松の茂る不動岳や遠くの山並み、目指す乗鞍岳とワクワクする眺めでした。星空を見上げて部屋に戻った時、窓からチラチラ動く灯りを見て“もう登っている人達がいる”と思ったことです。

  朝食を済ませ7時半頃に肩の小屋を出発。岩場や石のガレ道で急な所もありましたが、Sさんに”綺麗よ!!見て”と言われ目をやれば岩場というか岩肌がずーと赤く染まり、コマクサが一面を覆っています。あの小さな花が、あんなにも大きくと思うと胸がジーンとなる感動的な光景でした。イワヒバリも飛び交い、蚕玉岳を8時15分頃に通過して頂上小屋に到着、剣が峰山頂の神社にそれぞれ参拝。

  会長が槍、奥穂、前穂の穂高連峰、笠岳、立山など、ずらりと揃う北アルプスの山並み。そして南の御岳などを教えてくださる。懸命に登ってきて壮大な光景をみられるのは何よりの素晴しいご褒美。そして会長のリュックからはジュースとオレンジが出され喉を潤してくれました。元気もリモリで鳥居の前で揃って“1+1=2−”。他のハイカーの“ナルボドねぇー”。納得の笑いを誘いました。

 下山の後、肩の小屋に別れを告げたのが10時半頃、小屋の裏側の大雪渓では夏スキーを楽しむ人が大勢。例年はもっと雪が多くて雪渓も広いそうです。岩のゴツゴツ道の両側も花がいっぱいで花の道です。キバナシャクナゲ、チングルマ、コイワカガミ、アオノツガサクラ、イワツメグサ、ミヤマキンバイ、ミヤマキンポウゲ、ミヤマダイコンソウ、この小さな黄色の花の区別が判り難く、花や葉の形の違いを教えて頂きました。それに白いモミジカラマツ、アザミなど。

  乗鞍エコーラインを横断して沢を下り、この道も花が多く紅花イチゴやキジムシロ、ナナカマド、ダケカンバや白樺、コオニユリやクルマユリ、蕾は黒っぽいけれど黄色の花が咲くコウリンカ、そして名前からは想像もつかない可愛い二個ずつの花をつけたヒョウタンボクね、とても印象的な花でした。あの花は・・・? これは・・・?と問いかけながら歩くので遅れそうになりましたが、それでも位ヶ原山荘には1時間位で着きました。大きなオムスビと美味しい山菜そばの昼食、一息つきました。

  そこからバスに乗車、三本滝に向いました。道の両側には見事なヤナギランの群生にバスの中から感嘆の声。下車して滝へ向う道にもヨツバヒヨドリやオカリンドウ、トリカブトにオタカラコウ、カニコウモリ、ヤグルマソウ、川の流れも少し深い所では淡いターコイズブルーの美しい色。涼やかでとても気持ちの良いウォーキングでした。それぞれの岩肌の違う色で3本の滝も見事でした。飛沫が辺りを包んでスッキリ気分です。

  そして湯けむり館では、ぬめりのあるお湯で汗を流し温もり、お肌はスベスベ、ツルツル。今回はあまり疲れたという感じはありませんでしたが、それでも入浴すると心身ともサッパリ軽くなります。帰りの道中も賑やかに何事もなく大阪に着いたのは9時過ぎ、去りがたい思いで帰途に着きました。

  全てにわたって、いろいろとお心遣いをくださった会長ご夫妻には心からの感謝を申し上げます。お世話になったお仲間の皆様、本当に有難うございました。そしてバスの中で発表された来年の北岳、また新しい目標ができました。身体を労わりながら少しずつ頑張って行きたいと思います。 

 

 

 

 

高山の花に魅せられて」                   

               ビワマス

久し振りに夏山登山に参加させて頂きました。出発日が近づくにつれ、チングルマの羽毛のような花穂や、コマクサの愛らしい姿を思い浮かべつつ、天気予報が気になります。

  当朝は、なごやかに車中の人となり、遊歩楽会の方々も加わって出発です。途中で空模様が怪しくなり、やがて雨と雷となったが、畳平の駐車場に到着する頃には青空になり、ラッキーな気分で足取りも軽く歩き出しました。魔王岳(2,764m)に着く頃には息切れと酸素不足でフラつきました。

  鶴ガ池を見下ろしながらゆっくりと下山し、畳平のお花畑へと進みます。大岩が点在する木道を多くさんの人々に混じって散策し、クロユリ、チングルマ、シナノキンバイ、シオガマ・・・時間が過ぎるのも忘れてしまいそう。富士見岳を左手に見ながら肩の小屋に到着。目の前に朝日岳を仰ぐ。

   翌朝は冷気で身震いする位の中で、ご来光を見ることができました。朝食後、剣ガ峰(3,026m)を目指して溶岩の急登を進むと、急斜面の向こうに一面ピンク色に染まってコマクサの群生、それも広範囲に咲いています。思わず歓声疲れも忘れてしまうほど。     

   朝日岳、蚕玉岳を越え剣ガ峰山頂の三角点にタッチ。遠くの山々が見渡せて素晴らしいの 一言です。権現池を眼下に見つつ肩の小屋へ戻り、サマースキーの若者たちの傍を通って、位ヶ原山荘(2,300m)へと下ります。途中にウサギギク、アオノツガザクラ、ウラジロナナカマドの青い実、おおひょうたんぼく、クルマユリ等など見飽きることがありませんでした。       

足元の悪い谷間の道からポンと舗装道路に飛び出すと、すぐに山荘に着き、温かい山菜蕎麦とおにぎりの昼食をゆっくりと足を伸ばして頂きました。三本滝までバスに揺られて移動の道筋、斜面にヤナギランの群生が、ゆったりと風にゆれて見事でした。あんな光景は初めてです。

滝は期待異常に姿が美しく、水量、音とも満足です。マイナスイオンを思いっきりもらい、下界の猛暑を忘れる二日間でした。リーダーご夫妻、お世話になりました。

 

 

 

 

乗鞍(夏山)の思い出

             尼崎 Y.K

今年の夏山は百名山の一つでもある乗鞍岳でした。乗鞍岳は標高3,026bでありながら山頂近くまでバスで登れ、老若男女誰もが気軽に楽しめる山であるとのこと、登山を楽しみにワクワクしながら参加しました。

 参加者31名が乗り込んだバスは、乗鞍を目指して梅田を7時24分に出発。名神高速道路、東海北陸自動車道を快調に走る。山間の東海北陸道の白鳥IC付近は海抜430b、ひるがの高原SA付近では海抜900bとかなり高い所を走る。1220分飛騨清見ICで高速道を下りて国道158号線に入り、10分ほどで道の駅「ななもり清美」に到着、ここで昼食。

 13時5分バスは道の駅を出発。途中高山市を通って乗鞍スカイラインに入り1450分、畳平に到着。山荘やレストハウス、簡易郵便局などがあり賑やかである。海抜は2700bを越えていて清澄な空気でさわやかな、感じ

 早速、貴重品、飲物、カメラなどを持って(大きな荷物はバスの中に置いて)魔王岳を目指して階段を登る。ザレ道を通って10分ほどで展望台に到着。全員の記念写真を撮る。展望台で眺望を楽しんだ後、魔王岳の頂上へ。

 魔王岳を下りて、今度はミヤマキンポウゲやコマクサ、コバイケイソウなどの高山植物が花咲くお花畑へ。中に設けられた木道を通って花を見て楽しみながら一周してバスに戻る。

 バスの中に置いた荷物を整理し、全荷物を持って肩の小屋を目指して登山道を登る。途中、富士見岳へ登る分岐に出るが私は富士見岳(標高2,800b)には登らず(健脚の一部の方は富士見岳に登られた)小屋に向って歩き1635分小屋に到着。早速、小屋に荷物を置く。

 小屋の前にはハイマツや高山植物が生い茂る摩利支天岳がそびえる。山の上の方にはコロナ観測所の建物が見えるが頂上は見えない。小屋の西側には宇宙線観測所の赤い建物が見える。小屋の裏手に出てみると朝日岳、蚕玉岳が見えるが剣が峰は見えない。ハイマツや高山の植物が生い茂る山肌の中に登山道が見え隠れしている。ここからの眺望も良く、充分に楽しむ。夕食まで多少時間の余裕があったので、摩利支天岳に登って見ようと思い、軽装で小屋をでたが急に天候が変り雨がポツポツと降り出し雷がゴロゴロと鳴り始めたので断念する。

 翌朝は4時半頃起床、登山の荷物を整理する。昨夜は天気も良くなり綺麗な星空が見えたよ、と小耳にし残念に思った。小屋からもご来光が眺められるようでしたが、カメラを持って昨日歩いて来た道を急ぎ、摩利支天岳の分岐の方へ200bほど進みご来光を眺める。(5時02)何とも神々しさを感じる。私が起床した頃にはもう、ご来光を頂上で眺めようという方が列を作って登られている姿も見受けました。

 7時より朝食。7時40分剣が峰を目指して出発。ハイマツや高山植物が生い茂る中の岩礫状の道をゆっくりと登って行く。途中遠方の山々の眺望や眼下の雪渓、乗鞍エコーラインを眺めたり、汗を拭きながら小休憩する。ひと頑張りすると朝日岳と蚕玉岳の鞍部に着き、間もなく蚕玉岳の標識が見える。何人か標識の前で記念写真を撮っている。ここでまた小休憩、辺りの景色を眺め疲れを癒す。休憩後もうひと頑張りで頂上だと思うと元気が出る。

 8時25分剣が峰の頂上に到着。頂上には朝日権現社の祠と乗鞍本宮奥宮の祠が背中合わせになっている。権現社の前で手を合わせ参詣、裏に廻って乗鞍本宮奥宮を参詣する。奥宮の前には1等三角点の標石と剣が峰の標識があり、標識を囲んで記念写真。頂上から雲海の波の上の峰々の遠景は素晴らしく、苦労しながら登った時の達成感とともに疲れを癒してくれる。眼下には権現池が見え、南側に御嶽山が見える。

 眺望をしばらく楽しみ休憩をした後、8時45分足元を注意しながら下り、9時20分小屋に到着。荷物を纏め、9時50分小屋の人に全員揃って挨拶をし、肩の小屋口に向って下って行く。途中スキーヤーが夏山スキーを楽しんでいる雪渓の横を通り下る。(予定ではアイゼンをつけて雪渓を下るようだった)1023分乗鞍エコーラインの肩の小屋口に到着。足元を注意しながら下りて来たせいか多少の疲れを感じる。

 ここで大きな荷物をバスに預け、1035分サブザックをもって横の沢を位ヶ原山荘に向って下りる。1時間ほどで山荘に着いたが、私は脚のフンバリが無くなったようだ。1125分山荘に着く。標高2,300b(予定より早く着けたようだ)大きなにぎり飯と大盛の蕎麦の昼食、美味しく戴き堪能する。 

 1225分、全員バスに乗り込み、三本滝レストハウスに向かってエコーラインを下って行く25分ほどで到着、軽装でレストハウス横の道を三本滝へ進む。(滝まで900bと案内板がある)多少疲れ気味の身体で整備された道を通って吊り橋を渡り、13時2分に滝に到着。ナメ滝、大滝、白糸の滝を眺めながら休憩し、バスに戻る帰り道は陽の当たる所もあり、ひと汗かきながら・・・。1342分バスは乗鞍高原・ゆけむり館へ向って出発。14時前に到着。ここで入浴汗を流し全身の疲れを癒す。

 15時、バスは大阪へ向って出発、帰途に着く。皆様に大変お世話になり感謝しております。

無事に帰宅いたしました。楽しい2日間有難う御座いました。

 

 

 

 

 

12年目の夏山・乗鞍岳を終えて

松井 喜章

今年の夏山は乗鞍岳と昨秋には決めていました。これは一昨年の天狗岳と昨夏の甲斐駒ヶ岳の登りが厳しくて全員で登頂できなかったことからです。安全で楽しい山歩きが山歩楽会の目的だからです。ただ問題は私が4月に手術を受け、8月に皆さんと一緒に歩けるだろうか不安でした。6月から付いて歩けるようになったので遅々ながら実施を決定しました。 

実施日は例年8月の第1土日ですが、ある会が先に予定を発表していましたのでそれを避けて今夏は第2週にしました。当初、参加は昨年の半分ぐらいか、と考え25人のバスを手配しましたが、案に反して31人の参加となり大型バスに変更しました。

新しい夏山参加の人も増え、天候にも恵まれ、たくさんの高山植物に迎えられ、ゆったりとした山小屋で、全員揃って一等三角点・百名山の剣が峰に登頂し、今まで登ってきた山々を確認し合いました。私も皆さんにご心配をかけながらも一緒に歩くことができ本当に感無量です。感謝の気持ちいっぱいです。

今夏山も予定通りの行程を無事に終了できました。これは偏に皆様のご協力の賜と改めて厚くお礼申し上げます。本当に有難うございました。

 

 

 

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