土生 雄子 雲海に浮かぶ富士の雄姿なり 登山小屋到着をして安堵せり 雪渓に触れて硬きと思い知る 3,193m北岳の頂上に立つなど夢ゆめ思っても居ませんでした。 日の出は残念ながら雲に言い寄られて出て来ませんでしたが、頂上より望む富士の山はこの世で一番美しい姿だと思いました。辿り着くまでの苦しさは本当に一歩一歩と重い足を運びました。心臓もドキドキして途中ダメかと思う時も何度かありましたが、皆んな頑張っている姿に励まされて力を戴きました。やっと登頂することが出来この雄大な景観を目にしてとても幸せなひと時でした。 ひとりの力ではとてもこんな素晴らしい景観や満足感を得ることは出来なかったことでしょう。これもみな山歩楽会のお陰、又仲間の皆さんのお陰だと感謝の心でいっぱいです。本当に有難うございました。 |
三間 香代子 野呂川の吊り橋を渡ると一ヶ月も前から思い悩み、楽しみにしていた山、北岳の足元に居るのだと心は躍る。登るにつれて可憐な花が咲く山道は厳しく、頂は木々に覆い隠れ、まだ見えない。雪渓の横で昼食を摂る。 小雨の中、頂はまだ見えない。馬の背を過ぎ岩場を震える足で登ると、周りに山々が見えてきた。息も絶え絶えに頭を上げると山小屋が見える。やっと一日の行程が終る。安堵した足取りで小屋に入る。 翌朝4時、いよいよ頂上に向う。足元はまだ暗く、頂上に着いても東も西も分からないやがて一条の光の中、名高い山々を従えて富士山が浮かび上がる。なだらかな裾野が、その雄々しさを示している。北岳は360度大パノラマ、このすばらしい風景は、此処に来た者だけが味わえる醍醐味である。まして、この朝の景色、此処に来たことで、今まで苦しみや迷いは一瞬に消えた。 人は、こうもして苦労して山に登るのか、そこに山があるからだけではない。神々しい姿や多くの花樹、岩にすら手を合わさずにはいられない程の感動が辛さを忘れさせる。そんな思いで北岳を後にした。 |
雷鳥に迎えられて「北岳」に登る 松 井 伸 夫 8月7日(金)曇り一時雨 恒例になった夏山登山も十回目になった。今回は国内で二番目に高い「北岳」に挑戦だ。早くから目が覚めてしまい重いザックを背負って自宅を出発する(6:20)。大型バスに24名が乗り込んでバスは西梅田を出発(6:55)、途中(桂川PA・養老SA)でトイレ休憩をとり、園原IC下りて富士見台高原の「ヘブンスそのはら」に着く(11:10)。 バスを降りると雨が降り出してきた。約10分間の
ながーいロープウェイで600mを上がり1400mの山頂駅に到着、貸し傘をさして雨の園内を約30分散策、下りのロープウェイで早々に下山するゴンドラの中からは景色は全く見えないままだった。残念。 (駒ケ岳SA)で一寸遅い昼食を摂る(13:05~14:00)。伊那ICで下り「道の駅」に立ち寄り何人かが麦藁帽子を購入した。戸台に着く頃には雨も止んできたようだ。今夜の宿の「仙流荘」に着く(15:06)。 8月8日(土)曇り一時雨 「仙流荘」で5時朝食を摂り弁当を貰って戸台のバス停から南アルプス林道バスに乗り込んで出発(6:05)。今回で三度目になる北沢峠までの1時間足らずのドライブは、運転手さんの説明も周りの景色も少しも変わっていなかった。「北沢峠」に到着した(6:45)。「北沢峠」からは南アルプス市営バス乗り換えて我々だけで出発(7:25)。広河原バス停の手前、野呂川に架かる吊り橋の前で下車(7:49)。吊り橋を渡って「広河原山荘」前に集合し、「肩の小屋」を目指してさあ出発だ(8:06)。 大樺沢左岸の登山道はごうごうと大きな音をたてて流れる水音に時は言葉も聞こえないくらいだ。所々に設置された木の橋や仮設の橋を渡り休憩を取りながら登る。樹林帯を抜けて雪渓が見えてきた。大樺沢二俣の下で早い昼食となった(10:35~10:53)。雪渓の上を下りてきた涼しい風がとても心地よい。しかし上着をきていても直ぐに体が冷えてきたので早々に出発、直ぐに大樺沢二俣(2222m)に着く(11:18)。バイオトイレの発電機の音を聞きながら雪渓の前で大休止。 いよいよここから3000mの「肩の小屋」までが急な登りの連続だ。酸素を吸引しながら登っていたSさんに高山病の様子が出てきた。会長の後ろに着いていくのが苦しそうだ。皆で励ましながら休み休みゆっくりと登る。小太郎根分岐から男性軍が先導して岩山登りへ先に出発した。会長も小屋との連絡の為、先に行かれた。 残された四人でゆっくりとゆっくりと進む、岩山をよじ登りハイマツ帯を歩いていると右下のハイマツの中から「雷鳥の夫婦」が姿を現した。我々を怖がる様子も無く夫婦で我々を迎えてくれた、もう一組の夫婦もいるようだった、通りかかった若い外人に
I さんが変な英語で「雷鳥」を説明している、うまく通じたのかな?「雷鳥」の歓迎?を受けてSさんにも元気が出てきたようだ。そして間もなく皆が待つ「肩ノ小屋」に到着した(15:10)。本人が一番苦しかっただろうにSさんの頑張りに心から感服した。 8月9日(日)くもり 昨日早くから「肩ノ小屋」の狭い二階で横になり寝返りもままならない状態での一夜を過ごし、夜中ちょうど0時にトイレで外に出た。南のほうに富士山のシルエットがはっきりと見えそして甲府盆地の明かりも確認でき明日の天気は大丈夫と確信した。 3時を過ぎる頃から皆が起きだして、会長の4時から「北岳」に登るとの号令で懐中電灯を持って入口前に集合、二人を残して4時小屋を出発した。我々より早く出発した登山者の電灯の明かりが頂上まで繋がっている。ごつごつした岩の道を登る。風が強くやはり気温も低い。5時前に東の空が明るくなってきたが残念ながら雲に遮られてご来光は拝めなかった。「北岳」の頂上に向けて移動開始、ついに国内二番目に高い「北岳」の 360度の眺望に感激する。富士山がこんなに近くこんなに大きく見えるのに思わずカメラに収めてもらう。 目の前に「間の岳」が、「鳳凰三山」「仙丈ケ岳」「甲斐駒ケ岳」が「八ケ岳連峰」も中央アルプスの「木曽駒ケ岳」も確認できた。5時11分まで山上で過ごし下山。 「肩の小屋」でゆっくりと我々だけの朝食を摂り、弁当をもらって全員で小屋のスタッフにお礼の挨拶を言って下山開始する(6:46)。昨日登ってきた道を下る、大樺沢二俣(8:47~9:06) 。
大樺沢川原で昼食(10:36~11:04)。 出発地点の「広河原山荘」に戻ってきた(11:50)。途中で消え心配していたSさんが待っていた。よかった安心した。12時20分発のバスで出発、戸台「仙流荘」で二日間の汗と疲れを落とし、「仙流荘」を後にした(14:55)。 途中、山科駅前、桃山台駅前で数人が下車し大阪駅前に着いたのが22時35分、自宅に着いた時は23時15分になっていた。 今回もまた素晴らしい思い出を、一緒に味わえた仲間の皆さんと会長ご夫妻の細かい心配りに感謝申し上げます。今後も元気で続けられるように祈りながら。 (2009年8月 登山日記より) |
感動のフィナーレ 北岳の旅 羽木 敬子 南アルプスの盟主で富士山に序で高峰、そして花の山で人気の高い北岳が山歩楽会の今夏挑戦する山です。去年の夏山の帰りに発表されて以来、この日のためにと目的を持つて頑張ってきた1年でした。大阪を出発した時は好天だったのに、だんだんと雲行は怪しくなり昼食予定のヘブンスそのはらに着いた頃は小雨模様。ロープウェイで山頂駅に着いた時はガスも出てきたので富士見台高原は中止、駅付近を30分ほど散策することに・・・。 広いお花畑にはキク科の黄色い花のガイラルディア、アスチルベ、そしてピンク、白、紅、紫のクレオメ(酔蝶)、ベコニア、紫のヤマホタルブクロ、マリーゴールド、カッコウアザミ、ニチニチソウ、タムラソウ、ウド、ヨツバヒヨドリ等などetc・・・。中でも珍しい色合いのクレオメは印象的でした。 ―― 仙丈ヶ岳や甲斐駒を思い出しながら・・・ ―― 駒ヶ岳SAで昼食を摂り、3時頃に戸台の仙流荘に到着、一昨年の甲斐駒の帰りに汗を流した宿です。私達は3人部屋で先ず入浴、夕食後は空模様を気にしながらザックの整理をして就寝。いよいよ明日だと思うと目が冴えて焦るばかり、朝方少しウトウトし翌朝は6時前に出発。北沢峠までの林道バスでは仙丈ヶ岳や甲斐駒を思い河原や沿道の花々に懐かしさを感じ、それでも今年のお花は・・・?と次々に目に止ります。ブッドレア、タケニグサ、クサギ、タマアジサイ、ヨツバヒヨドリ、垣間見えたオレンジ色のフシグロセンノウ、ヤマトホタルブクロ、ピンクのシモツケソウ、ショウマ、ソバナ、オオビランジ、フジアザミ、あまりに大きいので、運転手さん曰くド根性アザミとの由。1時間要して到着した北沢峠にはテントが用意され登山客のラッシュでした。30分ほどバス待ちをした後、広河原まで乗り、登山口のある大樺沢口で降車。野呂川を大吊橋で渡り、広河原山荘前から気を引き締めての出発です。 ―― いよいよ北岳へ一歩を踏み出す ―― 樹林帯の道は爽やかで心地良く、大樺沢の沢沿いを慎重に進みました。渓流はとても綺麗で雨も大した事はなかったようでほっとしました。クサボタンから始まり早速フラワーウオッチングです。キツリフネ、ヤマブキソウ、レイジンソウ、アキノキリンソウ、オンタデ、チダケサシ、サラシナショウマ、トリアシショウマ等、シモツケソウ、マムシグサの実、ヤグルマソウの葉、紫の花のミソガワソウ、ズダヤクシュ、濃い紅色のクロクモソウ、カニコウモリ、コウモリソウ、黄色い花のサワギク、ミヤマシシウト、トウキ、アマニュウ、イワオトギリ、センジュガンピ、ハクサンフウロ、初めて目にする花もあってワクワクのし通しです。 二俣近くなると本当に花、花、花で登りが不思議なほど苦にならず、気分は高揚するばかり、キヌタソウ、オオバノヨツバムグラ、ミヤマハナシノブ、タカネグンナイフウロ、タカネナデシコ、ミヤマカラマツ、マルバダケブキ、オドリコソウ、ホツツジ、そして岩陰で遂に見つけたミヤマクワガタ、昨秋の磐梯山に参加した折に “この山特有のとても小型のバンダイクワガタという花があるのヨ!! ”と聞いていたので、それ以来、花らしからぬその名前が気になり、機会があれば是非みたい・・・と思っていた花なので、頂いた枝折に“ミヤマクワガタ”が載っており、チャンス到来とばかり『ミヤマクワガタ』と『キタダケソウ』に逢いたいと願望しておりました。その一つに逢えて天にも昇る心地。紅紫色で雄しべと雌しべが花の外に飛び出している特徴ある花姿にウットリ。残念だったのは見惚れすぎてシャツターチャンスを逃した事。でも確りと目に焼きつけたので上々とします。この後ずっと気にしていましたが、もう目にする事はできませんでした。 10時40分頃、二俣の手前で昼食、大雪渓の側なので風は流石に冷たく”上着を着て”の声で我に帰り着衣、標高2,100mだそうです。そして肩ノ小屋までは、まだ3時間余りの登りが続きます。尾根までもお花畑は広がり、ミヤマキンポウゲ、ヨツバシオガマ(紅)、セリバシオガマ(クリーム)、タカネシオガマ、コウリンカ、クルマユリ、イブキトラノオ、ウサギギク、ツマトリソウ、トウリャクリンドウの蕾姿、ウメバチソウ、バイケイソウ、キタダケトリカブト、イワギキョウ、ハクサンチドリ、イワツメグサ、ヒメコゴメグサ。 稜線に近づくとハハコヨモギ、人参の葉のようなタカネヨモギ、キタダケヨモギ(黄の蕾)、ミヤマミミナグザ。次から次と現われる花々に見入り疲れも吹き飛んだよう。色様々のテントがあるキャンプ場ヲ見ながら肩ノ小屋に到着。文字通りの超満員の小屋、畳2帖に5人位という感じ。それでもこの時季、横になれる場所があるのは有難いこと、翌日に備えて雨具を干したり着替えたりザックの整理にと余念がありません。食後は早々に横になったり座ったり小声で話したり、それでも寝息が聞こえてきてウトウト。 ―― ついに第2位の高峰・北岳頂上に ―― 3時過ぎには皆起き出し、食事前に登頂してご来光を見る事になり4時に出発。暗闇の中、続々と懐中電灯の行列が続きます。岩稜の登りはゆっくりなので思ったより楽でした。4時50分頃、頂上の手前のピークでご来光を待ちましたが、残念にも厚い雲に覆われオレンジ色の光の帯が長く長く見えましたが、それ以上は無理という事で頂上まで登り三角点に感動のタッチ。雲海を見下ろし南に富士を眺め、その富士の姿を見上げるのはでなく同じ目線に見るというのは、本当にこんな高い所まで・・・と格別の思いがしました。 頂上からの下りは明るくなり、小屋近くにはタカネヤハズハハコも目に入り、小屋の前の広々としたテラスで力いっぱい呼吸をし身体を解しました。そして広大なパノラマを充分楽しみました。朝食後はキタダケソウが咲いている場所を聞いてバチリ。この時季に正か見られるとは思っていなかったので感激です。傍らにはミヤマオダマキやクロユリ、キンポウゲやハクサンイチゲ、イワベンケイが寄り添っていて素敵なご褒美をたくさん頂いた気分です。 小屋の方々に別れを告げ6時45分に出発、前日の登山道を下りました。10時半に大樺沢の河原で昼食。大樺沢の沢沿いを花を見ながら新鮮な気持ちで時間も気にならず大吊橋に戻ってきました。広河原のバス停は相変わらず満員でしたが次々と来るバスに乗り、北沢峠で乗換え仙流荘に戻り汗を流し3時に出発。高速道路もサービスエリアも混雑していましたが、山科、桃山台と次々と下りられ、大阪駅に到着したのは10時半頃でした。運転手さんもお疲れさまでした。 お天気も心配した程のこともなく、まずまずの天候に恵まれ、いつもながらの会長夫妻のお心遣いは感謝の気持ちでいっぱいです。お仲間の皆様にもお世話になり本当に有難うございました。アルプスの山々や豊富な高山植物、珍しい花々も目にする事ができ、たくさんの花々に守られ、いろいろ花の名も教えて頂き、感動のフィナーレ、北岳の旅でした。 |
東雲 タカ子 北岳(3,193m)手を上げて登ったよ。“バンザイ” とは大声で言えない、肩ノ小屋(3,010m)止りである。申込み時点では身体も気持ちも上々でした。遅い梅雨明けでしたがスッキリしない天気にも拘わらず天候に恵まれ、今年も登る喜びにひたっていたー。8月7日、朝焼けが祝福して見送りしているようで
”行って来るネ・・・” と我が街を記念にパチリとカメラに収める。不安は無かったが身体を整えきれずに突入してしまった北岳。 8月8日早朝、南アルプスの麓、こちらでも穏やかな天気が山登りの人達を歓迎しているよ~~で。バスに乗り北沢峠では一年前に甲斐駒ヶ岳へ、ここから登ったな~~。山小屋での夕食、お昼のカレー、とても美味しかった・・・など思い出し。再度バスに乗り広河原に到着。 野呂川の吊り橋より北岳が見え、大樺沢二俣(2,222m)へと登山道に入る。心地良い登り、南アルプスの花々、タカネビランジ、クガイソウ、イブキトラノオ、キツリフネ、タカネツメクサ、タカネナデシコ、ミヤマハナシノブ、キタダケトリカブトなど等・・・・楽しみながら雪渓が大きく見えて大樺沢二俣に着く。早めの昼食(少し寒いブルブル)。そこから右俣コースの小太郎尾根分岐(2,849m)へと登り出す。間もなく異変が起きた・・・。 会長に泣き言を伝えたが・・・会長の直ぐ後を歩き、私の後ろでは奥さんが“ゆっくり、ゆっくり”と励ましの声をかけてくださり、休みながら、途中で荷物も分けてTさん、Kさんに迷惑おかけ致しました。登山者として情けなく、しかも意地を張ってられない。 山の天気は気紛れ。小雨、ガスと・・・。天の助けか直に止み明るくなるが、また最悪にもリュックまでもMさんに預けることになってしまい。そんなになっても登りたいのか、と自問自答。“の・ぼ・り・た・い・の・よ・ネーー”すると目の前に灰褐色の雷鳥が、よく見ると番(つがい)?いやファミリー、なんていいながら一度に元気になりました。この時、奥さん、Mさん、I
さん、私とで “ラッキー” なんて言いながら肩ノ小屋(3,010m)へと到着。 8月9日、午前3時半、皆さんは頂上への準備、道は険しそうでないが断念する(きっぱりと諦めきれないが)私を気遣って奥さんも残り、皆さんを見送る。やがて小屋の周囲が明るくなり始めるが、ご来光は見られなかった。(昨夜は満天の星でなかったなーー) しかし富士のシルエット、昨日は雲で見えなかった。富士山が堂々たる風格の姿を現している。そのシルエットにウットリ・・・。この喜びは何にも譬えようがない。“最高の幸福”
今一度また北岳へ望みたい!! この度は皆さんに励まされ、心遣いがとても嬉しく、登りは苦しかったが、富士山に出合え、固有種キタダケソウも見る事ができ、山は最高、山歩楽も最高の仲間でした。 Tさん、Kさん、Mさん ご迷惑をお掛けいたしました。(2009.8月吉日 記) |
松井 喜章 去年の夏山・乗鞍岳の帰りのバスの中で来年は北岳に行きたいと発表しました。山歩楽会が夏山ツアーを始めてから丁度10回目に当るので、わが国で富士山に次いで2番目に高い北岳へ行きたいと考えました。ただメンバーの皆さんの年齢などを考えると、本当に行けるか大変不安でした。これまでのように山小屋1泊だけでは登頂できないこと。最低2泊必要なこと。山小屋2泊ができるだろうか、――などでした。 計画では1日目に恵那山トンネルの上にある[ブンスそのはら]の富士見高原で360度の展望を楽しみ、戸台の旅館に1泊。2日目の早朝に発ち、北沢峠で乗り継いで広河原へ。大樺沢登山口から約7時間かけて3時頃に肩ノ小屋。3日目は朝食後に登頂して下山、大阪に帰るという強行軍でした。5月の屋久島が無事済んだので募集を開始し、26名の申込みを頂きましたが、直前に事情で2人の辞退があり24名で出発しました。1日目の富士見台高原の展望は台風の影響で雨と全山ガスに覆われ何にも見えず早々と下山することになり、明日、明後日の天気が心配になりました。 戸台の旅館・仙流荘の宿泊、2日目の登山バス、広河原の野呂川の吊り橋を渡り大樺沢沿いに二俣まで順調に進みましたが、標高が2,200bを越えて草すべりの登りで、小雨とSさんに軽い高山病が見られましたのでスピードを落として歩を進めました。この時点では予定時間通りでしたので焦ることもなく、ゆっくりと小太郎尾根に上がりました。そこから肩ノ小屋まで岩場はありますが尾根の一本道なので、皆さんに先行して頂きました。最後の組は少し遅れましたが予定通り小屋に到着しました。 3日目は曇り空でしたが雲は高く富士のシルエットもはっきり見えていました。朝食前に登頂することにし懐中電灯で足下を照らしながら岩場を登りました。生憎ご来光は見られませんでしたが、わが国第2の高峰に遂に登頂できました。富士山が目の前に手が届きそう、感激でした。 小屋に戻り朝食を摂り下山、当初は白根御池小屋を通ってと考えていましたが、安全のため往路を下りることにしました。予定より早く広河原のバス停に、登山バスに、仙流荘で汗を流し帰路にました。ただ高速路はマイカーの大渋滞で梅田に着いたのは10時半過ぎでした いろいろと予期せぬこともあり、総てが予定通りという訳にはいきませんでしたが、全員無事に帰ってきました。私自身、術後1年4ヶ月で皆さんに付いて念願の山へ登れました。感無量です。皆さん本当に有難うございました。 |