日本百名山

花の百名山

テキスト ボックス: 谷川岳

H2583日(土)4()

 

いよいよ これから谷川岳へ(左トマノ耳、右オキノ耳)――天神平にて

 

今年の夏山は上越国境の谷川岳へ挑戦した。大阪空港を早朝に立ち羽田空港からバス、

車窓から東京スカイツリーなどよく知られた建物が次々に見える度に歓声が上がる・・・。

ところがその後の関越道は大渋滞で、SAでの昼食も立ち食いの有様。

通常2時間のところ、5時間もかかって土合口へ。

 

一ノ倉沢出合探訪、星座観察会、ミステリーナイトウォーク、翌日の谷川岳への登頂と

快調に大満足でしたが・・・帰路の関越道は、またも大渋滞でイライラ、ジリジリ ― ―。

羽田発19時の飛行機に間に合わない、と判断して上越新幹線・高崎駅へ。

東京、品川と乗り継いでなんとか間に合い、無事伊丹に帰ってきました。

皆さん、たくさんの思い出と共に本当にお疲れさまでした。

 

 

 

 

想い出の紀行文 アルバム

羽木 さん

三間 さん

高橋 さん

谷川岳の花々

 

 

 

 

谷川岳登頂 ヤッター!! バンザイ

                 羽木 敬子さん

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今年の夏山・谷川岳は到底、私にはご縁の無い山と思っていました。期待と少しの不安が入り交じります。大阪空港から羽田空港を経て貸切バスに乗車。高速道路のサービスエリアも超満員でした。

 

土合口駅の駐車場には3時過ぎに到着です。博物館の人のお話では昨日まで大雨で大変だったそう。今日は好天で “先程下りて来られた人はカモシカの親子連れに出合ったそうですよ”と話してくださる。

 

深緑に包まれ、足もだんだんと慣れてきました。周辺の木立のサワサワという囁きも一層の涼やかさを醸し出してくれる緑陰道の心地良さ。30分足らずでマチガ沢出合に着きました。リョウブやノリウツギが真っ白な花をつけ、クサギやトチノキ、ブナの森、ハクウンボク、サワグルミにホウノキ。赤い実をつけ始めたオオカメノキ、ハネのような翼果をぶら下げたウリハダカエデ等々。

 

正面に雪渓が迫って見え、この日の最終地点、一ノ倉沢の出合に350分過ぎ到着。谷川岳の最高難所とされる一ノ倉沢は剱岳、穂高岳と共に日本アルプスの三大岸壁といわれており、遥か見上げることで満足です。大岸壁と雪渓を背景に全員揃って“1+1=2―!!素敵な笑顔々。

 

帰り道はフラワートレッキング。ネジバナや瑠璃色のアジサイ、ショウマ、ウド、ミヤマシシウド、サクラタデ、ウマノアシガタ、クルマバハグマ、キンミズヒキ、ヤグルマソウ、ニッコウキスゲ、ヨツバヒヨドリ、フジバカマ等々。その山地特有の表情をしているのか似ているようで判らない名の花もあり、もどかしい気分。でも素晴らしい森林浴で明日への英気を充分に頂きました。駐車場に戻ったのが5時半過ぎ。この日は14380歩でした。

 

山の家には6時前に到着。先に夕食を頂き入浴。“星がとっても綺麗ですよ”の声に誘われてゾロゾロと外へ、北斗七星や天の川がキラキラ。星の観賞会が開催されるというのも納得の星空でした。

 

その後ミステリーナイトツアーに参加。街灯も無く暗闇の道を懐中電灯の明かりを頼りに土合駅まで歩き、下り線のホームが長いトンネルの中にあるという事で、長さ143bの連絡通路と24段の階段を下りた所で、もう冷気が吹き寄せブルッ、ときました。遥か下の方はガスが漂っているような情景。高低差338b、462段の階段を下り始めると凄い風が吹き上がってきて、ホームに電車が入ってきたのが判りました。何人かの乗客が登って来られる中に登山姿の人も。往復してみて不思議な地底旅行のような達成感を味わいました。日本一のモグラ駅のニックネームがあるという天然記念物のような駅でした。

 

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翌早朝何人かの人達が昨夜の土合駅まで散歩され、日付の入った乗車証明書を私の分まで手に、戻って来られたのには感激、嬉しかったです。朝食を済ませお弁当を受け取って6時半にお宿を出発、標高746mのロープウェイ乗場に着き、7時の始発に次々と乗り込み天神平駅へ。さらにリフトで1,485mの天神峠へ。

 

展望台から双耳峰の谷川岳を見上げ、いざ出陣のような気持、740分頃でした。天神尾根を進み谷川岳まで3.3`の標識のある所で8時、そして熊穴沢避難小屋に着いたのが8時半頃でした。休憩の後の岩道では既に下山をして来る人もおられ譲り合いが始まります。シャクナゲも見られ、急斜面の岩場も続き、少し湿り気もあるので緊張の連続。

 

910分に天狗の溜り場に到着、巨大な岩峰で眺望は素晴らしい。次々と登って来る人で満員状態。全員揃った所で出発。ミヤマクマザサの緑が鮮やかで、なだらかに見える山肌が美しい。ロープやクサリ場の登りを経て、ようやく肩の小屋に到着、105分でした。その時、靴底が剥がれてしまい、ビニールテープを巻きつけた女性を見て、何事にも用意周到なNさんが、麻紐を取り出し“これ使って”と渡された女性は嬉しそうな表情で巻きつけられ、他人事ながらホッ、としました。

 

昼食にはまだ少し早いので、先ず手前の1963mのトマノ耳へ向かい1025分に登頂、次いで1977mのオキノ耳への登頂が1040分。ヤッター!! バンザイの心境。疲れを吹き飛ばす勢いで1+12!! 三角点は発見できず、もう少し先の高い所が見えるので進みました。鳥居があり『富士浅間神社』奥ノ院とあり、三角点は無し。

 

引き返してフラットな広場でランチタイム。壮大な一ノ倉沢の絶壁にドキドキしながら歯もガチガチしそう。大きなオムスビは一個で充分、頂いたキュウリとトマトも好く合って美味しかったこと。

 

トマノ耳にあった大きな正方形の盤石を三角点の代わりにタッチして肩ノ小屋まで戻りました。1145分頃でした。雨が降り出しレインウエアーを着て出発。幼児を背に登ってきた若いパパのカッコいい姿に拍手。以前に木曽駒の下山の時、やはりヤングママが赤ちゃんを胸に45歳の男の子と登ってきた姿と重なりました。胸キュンです。

 

下山は登りの人との譲り合いや滑り易くなっているため慎重になるので長い行列ができ、ようやく天狗の溜り場に戻って来たのが1240分。熊穴沢避難小屋に着いたのが125分でした。雨は降ったり止んだり、ここまで来れば、あとはもう少しだから頑張りましょうと・・・。木道や木段を下りたり上ったりと気が抜けず。朝、会長が“くれぐれも間違わないように”とクギを注された天神平への分岐へ戻って来たのが150分。

 

もう、ひと踏ん張りとロープウエィ乗場に帰着したのが220分。泥まみれの靴のままロープウェイに。帰りは随分と長く感じました。16202歩。駐車場には2時半に着きました。

 

高速道路が渋滞のようで入浴時間はとれずに直ぐ出発。矢張り大変な渋滞で帰路を変更。高崎で上越新幹線に乗換え東京駅まで。山手線で品川駅まで、京急線に乗換え羽田の国内ターミナルまで。会長は皆のキップを求めて走り回り、無事に搭乗できましたが、羽田の空も伊丹の空も渋滞のようでした。

 

たくさん見ることが出来た谷川岳の花々、とくに濃いピンクのシモツケは素晴らしく元気をくれました。頂上付近で見たミヤマヨメナに似たような薄紫の花、タテヤマウツボグサ、ワレモコウ、ミヤマホツツジ、ホソバヒナウスユキソウ、オトギリソウ、キオン、オンタデ、オオバギボウシ、クルマ

 

ユリ、小さなハクサンフウロ、オゼソウによく似たランのような花、ミヤマシャジン、コバイケイソウ、赤い実になったコケモモ、頭を下げるジョウシュウオニアザミなど。初めて見る花もたくさんありました。

 

この山に登れたこと、何よりも誇りに思い、力を貸して下さった会長やお仲間に皆様に心から有難く感謝申し上げます。本当に有難うございました。楽しい二日間の旅でした。 

 

 

 


 

      

 

三間 香代子 さん

 

初めての山に行く時は楽しみ半分、不安半分な気持ちで家を出る。

日本のどこの山より高い所に飛び立つ飛行機から見下ろす山々は平坦に見える。

 

いざ、谷川岳に着いて登り始めると地図で見る尾根沿いの平らさとは裏腹にガラ場の小道

やはり不安が当たりそうな気配。空模様も怪しくなり、景色も天気であれば素晴らしい眺め

天狗の溜り場を肩の小屋に着く頃、雨がポツリ、ポツリ降り出した。

小屋にザックを置き谷川岳頂上・トマノ耳に向かう。360度のパノラマだ。

オキノ耳まで行った人もあったが、疲れもあり先に行くことを諦めた。

 

下山の頃には雨が激しくなってきた。

ロープウェイの土合口に下りて、先に登った人達が下りてくる間

昨日見て回ったマチガ沢、慰霊碑、一ノ倉沢出合の万年雪、JR土合駅の462段の

通称モグラ駅、世界一深い場所のトイレを見に

見上げた北斗七星など子供の頃の夜空があった。

旅で一番いい時間を過ごした事を思い出しながら、ひとときを過ごす。

ともあれ、羽田から夕陽を追いかけて帰途に着いた。

 

 

 

 

 

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