紅葉の絶景 夜叉ヶ池 能郷白山 |
10.25~26(土・日)
夜叉ヶ池 |
雨乞いのため身を投げた夜叉姫の伝説が伝えられ、泉鏡花の戯曲で 一躍有名になった夜叉ヶ池と福井・岐阜県境稜線の最高峰 一等三角点の能郷白山に登った。丁度紅葉が真っ盛りで素晴らしかった。 |
素晴らしい錦秋の山歩きでした 羽木 敬子さん より 10月25日 秋色、日毎に深まる10月末、紅葉の絶景を求めての二日間の山旅、福井県に向かって秋晴れの中を出発。車中で美味しい朝食とたくさんのお八つを頂いて遠足気分。夜叉滝神社のある登山口に到着は予定より早く10時半頃。朝日を受けて光る仁王立ちのカツラの大木からは、この時期とくに甘い香りが漂う。神木のような木に身体をもたせかけ、頑張って来ます・・・と気を頂く気持。 そして笑顔で集合写真の後、10時50分頃出発。『クマ出没注意』の立札を目に、沢に沿って進み、道筋にはアキチョウジやアキギリ、アキノウナギツカミなどが見られました。夜叉ヶ滝を左手に見たのが11時24分。右岸から左岸に渡った橋の側に「池まで2000m」の標示を見たのが11時半頃、そのあと右手に『岩谷のトチの木』とある大木、二本を11時34分に見上げながら通過。この辺りは道もそれほど険しくなく順調に足を運びました。 湿った岩肌にはイワタバコの葉がツタのように這い、いろんなシダが生えて緑が美しい。池まで1500mを11時45分に、徐々に急坂となり厳しい道程で、ブナ林の休憩に安らぎ、池まで1000mの標示を12時13分に過ぎ、“池まであと500mだョー”の声にもう少しだと足を上げ、やっと木道が現れ標高1,099mの夜叉ヶ池に12時55分到着。 深い緑色の水面に周囲の紅葉が映り絶景、歓声が上がりました。素晴らしいランチスポットです。重いお弁当でしたが暖かく近江牛も最高、何よりのご馳走でした。登って来る途中で“三周ヶ岳の途中まで行けば御嶽山が見える”と聞きましたが、会長から時間的に無理と言われていたし、池の管理人さんも“それより豪華なお弁当だったから、夜叉ヶ池山へ登ってらっしゃい”と背を押される。 勿論そのつもりです、と池の端を通って急な岩場を登り始めました。強い風で足を踏ん張りながら背をかがめ、次は伸びたクマザサが行手を遮るように立ちはだかり、短距離ながら悪戦苦闘。でもだんだん緩やかになり1,212mの山頂に到着は1時47分。 眺望は最高で、青く澄み切った空に紅葉の山並みに囲まれ、遠くに青く見える山々、明日登る能郷白山も。そして上から見る夜叉ヶ池はハートの形。コバルトブルーの水面がキラキラと感動の眺め傍らにはツルリンドウの赤い実が広がり、もう充分満足でした。 池まで下りてくると会長達が待っていて、皆にコーヒーを。伝説の地でコーヒーブレーク。重いのにたんさんのお湯を持って本当に有難うてす。全員元気良く“1+1=2−”を終え下山開始。登りの時より緊張しつつ下り、軽い調子で登ってくる人達に驚きながら無事登山口に帰着したのが4時少し前。2万2千495歩でした。 お宿の「こし路荘」に到着して、まず入浴7時から夕食になりました。テーブルにはお造り、天ぷら、楽しみにしていた小芋の煮っころがし、お漬物、山うどの煮びたし等々、ご馳走満載。堪能した後は全員で翌日のお弁当づくり、それはキレイに片付き各部屋に戻り9時過ぎには就寝しました。 10月26日 翌朝、お宿の有難いおもてなしに感謝を込めてご挨拶。また来ます。元気でいてくださいね。そして7時半に出発。広い真名川ダムを見ながら温見峠の登山口到着が8時半過ぎ、マイカーもたくさん並んでいて、人気の山のようでした。 登山口の標識を囲むように、大きな声で“1+1=2−!!”を終え、9時過ぎに登山開始。最初から急登が始まり、ゆっくりと足を運びました。高度がどんどん上がるのは有難いけれど段差の大きい登りはちょっと悲しい。スリルのある岩場もあり、先頭さんから石を落とさないようにと声が掛ります。 ダケカンバや葉の枯れそうなナナカマド、立派なクマザサ。P1492を越えたあと、山頂まで400mの標識があり10時36分。会長から“昨日より距離は短いから楽だョ”の声。半分ガスに包まれる中、1617mの能郷白山の三角点に気持ち良くタッチできたのが10時50分。 熊野白山権現社の祠のあるピークに向かいます、の声に、少し下がって右折した所、やはり乳白色の世界で情景は一変、枯れ草の優しい道で田んぼの土手を歩いているような心地良さ、あまりの風景の違いに、これが同じ山・・・?と不思議な感覚。それでも大きな箱のようなお社があり心を込めて参拝しました。1629mのピークで10時56分でした。 少し休憩しましたが、風で寒くなってきたので三角点のある頂上まで戻り昼食、11時10分でした。いつもながら山で食べるオムスビは絶品でした。三角点を前に達成感で満足の“1+1=2−!!”。後のグループを待つ会長達と別れて下山開始。この時期の尾根歩きは最高で、赤、オレンジ、黄、茶色、緑とビタミンカラーのようで気持ちも弾む。 少し下がった所で、遅れて登ってきたお仲間と逢えて“もう少しだから”とエールを送る。帰りのP1492を通過したのが12時8分。何度も足を止めて御嶽山の方を見ましたが、左手の福井県側は晴れて紅葉が輝いているのに、右手の岐阜県側はまるで重い絨毯が下りたまま、全く様子がわからない霧の世界。見えないけれど御嶽山の方を向って皆で黙祷・・・頭を垂れました。 登山口まで500mの所まで下山してきたのが1時頃、ここからが最後の踏ん張りと気を取り直し、峠に下りたのが1時25分。2時には全員揃い、お山にサヨナラして「うすずみ温泉」でほっこりとお湯につかり帰途に着きました。夕日の輝きも素晴らしかったです。梅田には8時過ぎに帰ってきました。 いつものことながら楽しい企画とお世話してくださったお仲間に本当に感謝です。美味しい食べ物や雄大な自然の中に身を置くことができた幸せな気持ち、素晴らしい錦秋の山歩きでした。本当に有難うございました。 |