花の百名山

 

日本百名山

731日(木)〜83日(日)

燕岳  

から

常念岳

 

左は八ヶ岳連峰        正面に霊峰富士       右に甲斐駒、仙丈ヶ岳、北岳など南アルプスの山々

 

 

全国的に雨模様の天気予報の中、16名で北アルプス・表銀座通りと呼ばれる

燕岳から常念岳へ挑戦した。大阪を730分に起ち、

一日目は白馬五竜のテレキャビンとリフトで標高1,500mの地蔵の頭まで上がり、

幾筋も雪渓が見える後立山の山並みを眺め、眼下に植物園の花々を観賞した。

 

二日目は中房登山口から急登が続き、合戦小屋では待望のスイカが

乾いた喉と疲れた身体を癒やしてくれた。燕山荘にザックを置いて燕岳へ。

更に北燕岳まで足を延ばし、たくさんの花々と四方の山並みを堪能した。

 

三日目は燕山荘から北アルプス・表銀座通りの稜線を槍ヶ岳を右手に

ずっと眺めながら大天井岳を踏んで常念小屋へ8時間の縦走をした。

四日目は3時半に小屋を出て常念岳へ。丁度頂上から日の出を拝み

朝食後、一の沢を5時間でマイクロバスの待つヒエ平に無事下山した。

 

四日間とも天候に恵まれ、山行中は北アルプスの山々の大展望と

コマクサを始めたくさんの花々に大満足の夏山だった。

 

中房登山口で元気いっぱいの皆さん・・・。

 

 

 

想い出のアルバム

 

想い出の紀行文

高橋さん

花々

 

羽木さん

燕山荘より

 

 

 

 

 

アルプス表銀座を歩く

今年の夏山ツアーは34日燕岳から常念岳へと北アルプス表銀座を歩く山旅。大阪を出発して11時過ぎ恵那山、木曽駒を眺め、グーッ、と来るものがありました。2時前に「あずみの弁当」を車中で頂く豪華な昼食でした。

その後、白馬五竜でゴンドラとリフトで高山植物園へ。リフトに乗り見渡す光景はファンタジー。山アジサイのブルーがとても新鮮でした。文字通り天空の楽園で夢見心地。初めて目にするヒマラヤのケシ、タカネナデシコ、エーデルワイス、ヤナギラン、カライトソウ、ササユリ、シモツケソウ、アヤメ、ハクサンフウロ、タマガワホトトギス、ワレモコウ、マツムシソウ、キキョウ、ブッドレア、アサギマダラが舞うクガイソウ、タテヤマウツボグサ、チダケサシやショウマ・・・etc、うっとりでした。

4時前にバスに乗車し5時過ぎに有明荘に到着。6時から夕食という事なので、早速温泉につかり、美肌になって食堂へ。豪華美味の夕食で、翌日の英気を体内に入れました。食後のミーティングを終え、ワクワク気分で就寝。

2日目、天気は上々。7時に出発して標高1,462mの登山口は既にハイカーが多数。720分に到着後、全員でウォーミングアップの後、いざ燕岳へ。ザックは重いけど身体は動くので、ちょっと安心。樹間の中を朝の森林浴のつもりで登り始め、8時に第一ベンチに到着。5分休憩して歩き出し、まずイチヤクソウにご挨拶。気を好くして第二ベンチには831分に、標高1,820mとある第三ベンチへは912分に、少しずつ休憩タイムを取って、涼やかな樹間歩きで疲れを感じずに足が進むよう。

燕山荘まで2.4`とある中間点の富士見ベンチでの小休憩が10時過ぎでした。前日に持って上がるようにと頂いたパンをお八つにしてから、合戦小屋を目指しました。小さなツマトリソウやミヤマキンポウゲなども目に留まり、合戦小屋まで10分という標識に“スイカだー!! ”と口ずさみつつ小屋に到着、1048分でした。

皆イキイキとした顔でかぶりつき、バケツに向かって種をプップッー。1/8は大きいのでお仲間とその半分に。期待以上の美味しさに元気倍増で1120分に出発。展望を楽しみながら尾根を進み、北アルプスのシンボル槍ヶ岳が見えてきました。1139分、2,448mの合戦沢ノ頭の三角点にタッチ。嬉しくて顔が緩みそう。

そして花々が道案内のように彩り始め、チングルマ、アオノツガザクラ、ミツバオウレン、トリカブト、ズダヤクシュやハクサンフウロ等など。十字路に上がりテガタチドリやヨツバシオガマ、ミヤマクワガタ、コマクサなどの可憐な花たちのお迎えを受けて燕山荘に到着。1240分でした。

取敢えずザックを置いて昼食。山菜そばを注文し外のテーブルで快適なランチタイム。その後、迷路のような廊下を進んで別館の部屋にザックを置き、130分燕岳へ向かいました。風化した花崗岩の岩肌を進み、砂礫地には高山植物の女王といわれるコマクサの見事な群落地、厳しい環境の地で深く深く根を下ろし、3年で葉をつけ、7年位しないと花は咲かないという。大きな株の花は何年位を経ているのか、と驚嘆の思いで愛でました。5分ほどで奇岩のイルカ岩を通過し、岩陰に黄色のクモマスミレ。

そして2時に2,763mの燕岳の三角点に達成感を持ってハイタッチ。そこから北燕岳まで遠征ということで、折角のチャンスだからと同行。ハンサンシャクナゲやイワツメグサ、チシマギキョウに可愛いネ、綺麗だよ、と声を掛けながら進み,餓鬼岳へ5.9kmの標識を通過して220分。北燕岳に到着。バンザーイです。

燕山荘に戻ったのが3時過ぎ。少し時雨れたようですが、やがて後続組も無事に到着、5時からの夕食に。食事の後、オーナーの95年目となる山荘や山への思いを語られ、アルペンホルンを演奏してくださいました。部屋に戻り、8時過ぎに星空を見ようと外に出ると遥か雲の彼方で雷様のショウタイム。太い雷光が何度も走る長い時間でした。明日天気になあれ、と願って就寝。

3日目は455分にご来光を拝み、お弁当を受け取り615分、燕山荘に別れを告げ出発。槍ヶ岳や穂高連峰など北アルプスの連山が続き、足元にはコマクサが群生。天空の散歩道のようで壮快な気分。暑いのではと心配したお天道様も雲間に隠れ、程好い感じ。ツアーの登山グループと行交えしながら進み、蛙岩に7時過ぎ着きました。

その後、大下りの頭が727分、喜作レリーフを914分に通過、25分に槍ヶ岳分岐と歩を進め、大天荘には10時過ぎに到着。ザックをデポして大天井岳へ。1019分、2,922mの三角点に晴れ晴れ気分でタッチ、槍ヶ岳が目の前でした。大天荘に戻りランチタイムとしました。大きくてしっかりしたオムスビは一つだけで充分でした。

11時に常念へ向けて歩き出し、雪渓の側に常念岳方向の標識を見たのが1152分。ひたすら前方の山々を見ながら歩き、私達とは逆に大天井岳へ向かう人達とコンニチハを交わし、ハイマツト白い道のコントラストがいいなぁー、と思いながら歩いているとガスのかかった下の方に赤い屋根が見えたのが134分。

小屋が見えたのは嬉しかったけれど、どうしてあんな下の方に・・・。と思いつつ、樹林の中に入った道は細く険しく長い下りでした。そして、やっと前が開け平坦が広がり、常念小屋に着いたのが26分でした。

目の前に現われた常念岳は、とてつもなく大きく、どっしりと構えていて、明日は登れる・・・と思うと身体は疲れていても気分は高揚してきます。部屋に案内され、満員なので1枚の布団に二人。それでも私達だけの部屋なので落ち着きます。

夕食は6時半頃から、らしいので、残りのオムスビを食べたり、廊下でコーヒーやビールを飲んで談笑。夕食後は明朝の登頂の用意をして早々と就寝。目が冴えて眠気が来ないように思っても何時の間にか熟睡。

翌朝は3時前に起き出し、前夜に頂いたパンを半分食べて3時35分に出発。足場の悪いゴロゴロ石の上をヘッドランプの明かりでジグザグに登り、少しずつ辺りの様子が見え出した頃、5時には下山と指示があり何んとか上まで行きたいと思い。ご来光を見て神頼み、下りてきた人からも “もう少しだから頑張れ!!”とエールを受けて5時2分登頂できました。(会長、2分だけ許してください)山頂は2,857mで百名山の一つ。360度の展望は素晴らしかったです。(ここには三角点は無く。東の前常念岳に一等三角点があるそうです)

お社に喜びと感謝を込めて参拝。有頂天に逸る気持ちを静めるように、下りが肝心と声にしながら下山。行き交う人への挨拶も弾みながら、小屋に戻って来たのか559分。玄関でお仲間から “6時から朝食、急いで!!”。ギリギリセーフでした。朝食の美味しかったこと。

7時過ぎ、常念小屋の方々に挨拶をして下山開始。前日に登って来た人達から「胸突き八丁は花が素晴らしく疲れる間がなかったですョ、楽しんで行かれたら」と聞いていたので、常念乗越からの下山道は、目に心に留めておきたい素敵なフラワーロードがずーっと続きました。

オタカラコウ、クルマユリ、エンレイソウ、カニコウモリ、コイワカガミ、コゼンタチバナ、モミジカラマツ等々。第一ベンチを745分に通過。沢に下りた所で8時でした。標高2,090mの胸突き八丁に着いたのが828分。小屋が2,460mということなので大分下りてきたようです。

眩しい緑の中で優しく嫋やかに咲いている花達。センジュガンピ、オヤマボクチ、イブキトラノオ、オオバギボウシ、セリバシオガマ、ピンクのシモエシオガマ、ネバリノギラン・・・etc。中高年はもとより子ども連れのファミリーも多く、可愛い声を聞くと元気が貰えます。そしてH1,760mの烏帽子沢で小休止。朝の残りのパンを頂きました。945分頃です。

花の道はまだまだ続き薄緑のソバナ、そして3度目の正直、待ち焦がれていたトンホソウにも出逢えました。H1,610mの大滝の標識を10時半に見て休憩。王滝ベンチは1038分に。目の前にフワリと現われたのがオオヤマレンゲのふっくらした真白な蕾。そして名も知らぬ花が次つぎと顔を見せ、ツバメオモトの青い実も爽やか。レイジンソウかと思えばクサボタン。覚え切れずに頭の中がパンクしそう。

山の神に心を込めて参拝したのが1143分。ホツとしました。光が差し込み何の木か分からないけれど織物の帯のような模様が浮き出て、意外な美しさを見せてくれ、息を呑む様な素晴らしさを感じました。

バスの待つヒエ平登山補導所に到着は丁度12時。長い旅をやっと無事に終えた喜びが湧いてきました。全員揃って1時過ぎにバスは出発。安曇野高原の温泉で汗を流し、美味しいお蕎麦を昼食に頂きました。お仲間の気転で待つ事も無く食事ができ有難いことでした。

3時過ぎに安曇野高原を後にして大阪へと戻りました。安全運転の運転手さんにも大変お世話になりました。お仲間に助けられ、思い描いた山旅かできたことは望外の喜びです。本当に嬉しい。先頭とシンガリを務めてくださったお二人にも感謝です。会長が是非にと望まれた山々のコースは何もかもが最高でした。そして何より四日間天候にも恵まれ有難いことでした。

サンポラの皆様、本当に有難うございました。感謝の気持でいっぱいです。

(羽木 敬子さん)より

(追記)月曜日から金曜日くらいまで、ふくらはぎから足首まで大根のように腫れ、階段の上り下りは普通でしたが、正座は苦しかったです。でもこの位で済んでホツとしています。

 

 

 

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