花の山・四国カルスト

 

27.5.2224  <曇り>

 

 

五段高原 (中川さん より)

 

 

四国カルストは山口県の秋吉台、福岡県の平尾台と共に日本三大カルストと呼ばれる。

その中では標高1,400m以上という最も高い所にある。金曜日の夜、大阪南港から

フェリーに乗り、翌日土佐と伊予の国境の姫鶴平・五段高原をバスで走り、

四国カルストの大展望に感激、天狗高原の初夏の花々が咲き揃う中を縦走して、

日曜日の朝、大阪南港に無事に帰ってきた。皆さん本当にお疲れさまでした。

 

 

想い出のアルバム,紀行文

中川さん

高橋さん

羽木さん

 

 

 

天狗高原で見られた花々

 

 

S

四国カルスト台地、とても素敵な山旅でした

羽木 敬子さん

卯の花の咲く時期、5月後半の山は四国カルスト・天狗高原です。船旅も楽しめます。422日夜、大阪南港を出て翌朝、愛知県東予港着。下船してバスに乗車、途中朝食の弁当を受け取った後、リンリンパークで美味しい朝食を満喫しました。

出発する頃に空からポツリ、ポツリ。“エー!! もう雨・・・”と言いつつトンネルを抜けると薄日が射し”どうぞ、夕方まで降りませんように・・・”と神頼み。山々に囲まれ田植えを終えた里は人影が見えず、道路脇には黄色いトッコウ花が咲き乱れ、白いウノハナも途切れることなく咲き、クリーム色の花をつけたトチノキも見え、♬楝散る川辺の宿の・・・♬の唄のように大きなセンダンの木も薄紫の花が咲いていました。

840分『四国カルストまで31km.43分』とある道の駅のような所で休憩。野菜や果物、乾物も新鮮豊富で買い物に走る人も、天狗荘には10時に到着。晴れた空に青緑の山並みがぐるり、空気がとても新鮮に感じられ早く歩きたいの思い。カルストは石灰岩が雨水などの化学的侵食作用を受けてできた地形とありました。会長は紀行文を読み是非この時期に歩いてみたい、と思われたそう。

レジメには花の山とあり、初見の花も見たくてとても楽しみでした。今回のハイライトは大引割・小引割という所と説明を聞き、1+12!! をワクワク気分で終えて出発。心地良い緑の中、緩やかな登りから始まり、展望台のある瀬戸見の森に1036分到着して休憩。

フラワートレッキングが始まり、イチリンソウや花の終わったチゴユリ、エンレイソウ、小さなピンクの花が咲いている低木、前を歩いているハイカーに教えてもらったコケイランがとても綺麗。文字通り見目麗しくです。可愛いシコクスミレ、展望が開けた所で低木ながら白い花をいっぱいつけている木、枝折で見たハイノキの花によく似ているけれど・・・?。そして花の終わったヤマシャクヤクが続く中、一本見つけました。虫を引き寄せつつ凛と咲いているのを、ウルウルしながら順番にパチリ。

そして11時天狗の森・三角点1,485mに到達。森というより、ちょっとした庭のようで眺望も楽しめました。ひと息ついて出発。樹間の道へと進み左側に小さなキンランが一本、こんな所で逢えるとは・・・と、ますます気分はハイに。ホウチャクソウもあちこちで花を付け、1137分黒滝山まで0.3kmの標識。

そして今度は初見のギンランも小さいながらも品があります。ツクバネソウや腐生植物のため森に養われているというギンリョウソウ。それにネコノメソウ似の花も・・・。前の人から“ユキモチソウ?それともウラシマソウ?”の声。思わず駆け足で行くと、淡い緑色で先端から釣り糸を垂れているし、仏炎苞の中には白い穂のようなのが見え、見るからに清楚で美しい。鶴が舞うようなといわれるマイヅルナンテンショウ。初めて見る花々にのぼせてしまいそうでした。

樹林の中の黒滝山三角点1,367m1213分到着。記念撮影の後、広い所で昼食に、と出発。お花に肩入れし過ぎて予定の時間を20分程オーバーしているので、少しだけ急ぎましょう、と先頭さん。1235分四叉路で、大引割まで2.2kmの標識があり、ベンチもあるのでランチタイムに。

ザックに入れる時はとても大きなお弁当と思い、横にするのが心配でしたが、上手に作ってあり、巻き寿司やお蕎麦、煮物、焼物、フライ、フルーツ等々とても豪華なランチ美味しく頂きました。また歩き出す前に戴いたトマトで口の中もサッパリ満腹です。

“大引割まで2.2kmは長すぎるネェ―”と言いながら15分に出発。階段の道を下り、瑞々しいブナの林の中へと進み、淡い緑の葉が太陽に透けてとても清々しい息吹を感じます。大きなヒメシャラの道にアザミの葉が茂る四国の道へと進み、待望の『大引割・小引割』に到着が126分。傍らの木を掴みながら恐る恐る深い底を覗き込むと、真暗な中に吸い込まれそうでヒザがガクガク。深呼吸しながら後ずさり、大きな二本の亀裂は深さが20mから30mもあるそうで四国の天然記念物に指定されているという。暫く足が地についていないような感覚でした。

昼食の場所に戻ってきたのが215分。思いの外短時間で往復できました。帰り道のチップロードは歩き易く、会長達とも合流。五葉の赤いツツジが鮮やか、目の前に現れたSさんがアケボノツツジと教えてくださる。天狗荘に戻ってきたのが320分頃。館内は広く綺麗。高知県と愛媛県の県境を往復してコキゲン。カルスト台地に、牧されている牛達の光景に癒されながら、万高原の古岩屋荘へと向いました。

537分に到着して、滑らかなお湯で汗を流して楽しいデナータイム。話も弾んで食事を終え、715分港に向かってバスは出発。うつらうつらしている裡に東予港へ。お世話になった運転手さんに別れを告げ乗船。ティータイムの後はそれぞれ船室に戻り就寝。設備も整った気持ち良い船旅も、翌朝6時過ぎに下船。別れ難い思いで帰途に。日曜日の早朝なので電車も空いており快適。

天候に恵まれ、じっくり花の様子や自然を感じながら、心身ともにリラックスして歩くことかできた四国カルスト台地、とても素敵な山旅ができました。楽しい企画有難うございました。そしてお世話になりましたお仲間の皆様にも感謝です。

 

 

                                                                                                                                                                                

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