62  日本百名山  63

 霧ヶ峰      蓼科山

 

平成2781日(土)

82日(日)

 

< 霧ヶ峰山頂より白樺湖の奥に蓼科山が・・・中川さん撮影 >

 

 

山歩楽会19年目の夏山は日本百名山の62番霧ヶ峰と63番蓼科山に14名が遠征。

花の山と岩山、なだらかな遊歩道と険しい山道、ハイキングと登山という

対照的な二つの名山を天候に恵まれ、無事に踏破し感動し、夜遅く帰阪した。

 

 

想い出のアルバム・紀行文

高橋さん

中川さん

Y・Hさん

羽木さん

カメラ スケッチ

 

 

 

 

 

 

 

たくさんの花々、アサギマダラ

 

そして霧ヶ峰と蓼科山、感激の夏山でした

 

 

一日目

今夏の夏山は霧ヶ峰と蓼科山という二つの百名山を目指します。山名を聞くだけで、

グッと惹きつけられる山、ワクワクです。いつものように沢山のお八つと共に特製朝食弁当も配られ感激。早速二度目の朝食とばかり頂きました。途中の諏訪SAを下りた所で、昼食の釜飯弁当が配られ、温かいうちに美味しくお腹へ。

 12時半頃には車山肩の駐車場に到着。雄大な山並みの中、ひときわ姿の美しい蓼科山と八ヶ岳連邦を背景に期待を持っての“1+12!! ”なだらかな草原の道へと一歩を踏み出しました。周囲の山並みや草原の中のビーナスライン。花の名峰といわれるだけに、あの花、この花と見るべき物が多く忙しい。

 鮮やかな濃いピンクのカワラナデシコ、ハクサンフウロ、ノアザミ、ワレモコウにノギラン、薄紫が美しいマツムシソウ、ツリガネニンジン、黄色のハンゴウソウ、イブキトラノオ、ウスユキソウにピンクのシモツケソウ。少しずつ足場は悪くなってきたけれど、花々を追っているうちに車山三角点1925mに到着、140分にタッチです。

 会長から以前に登った八ヶ岳の天狗岳を教えて頂き、あの時は・・・と一緒に登った人達を想い、ちょっと感傷的に。それでも元気に山頂まで来た高揚感もあって、Vサインで“1+12!! ”。歩き出す前に頂いたフルーツを頬張ると、口いっぱいに甘いジュースか広がり、とても幸せな気分、元気に下りられそうな気がしました。

 車山神社に参拝して下山道へと進み、途中でふた手に分かれることに、オニユリやニッコウキスゲに出逢いパチリ。1815mの車山乗越を通過したのが210分頃。オオバギボウシの花が草木の間から顔を見せてくれる。『蝶々深山』『白樺湖へ』『沢渡へ2.0km』の標示板を222分に見て後、木道の傍らに大きなシシウドがあちこちに、ササの間からはクガイソウも姿を見せる。

そのうちにヨツバヒヨドリにアサギマダラがヒラヒラ。何とかパチリ。進むうちに黄色のメタカラコウやマルバダケブキ、濃い紫のウツボグサ。白樺の木の少し先で夢のような情景が現れた。淡いピンクの花の上をアサギマダラが、たおやかに群舞している様は、別世界へと足を踏み入れたようで夢心地。しばし足を止めて見入りました。

『車山湿原へ2km』の標識を見たのが3時少し前。設定の時間より少々遅れているとのこと。花を見ると、つい足が止まって仕舞う。濃紅色のシュロソウやオレンジ色の

コウリンカなど素晴らしい。集合場所に戻ってきたのが3時半頃。草原の先まで足をのばし広大な風景を楽しんでバスに乗車。蓼科湖畔に建つ標高1,250mのリゾートホテルには5時頃に到着しました。

大浴場に浸かり、大広間での豪華な夕食。カミナリやヒョウが降り、一時停電というアクシデントもありましたが、ホテル心尽くしの創作料理を充分味わいました。部屋に戻って荷物の整理をしながら楽しい語らい。明日はカミナリ様も遠慮してくれるように願いつつ就寝。

〚二日目〛

今日登る蓼科山は八ヶ岳連峰の最北端に位置する山。晴れマークに気分も良く朝食バイキングを楽しんで、740分にホテルに別れを告げ、1時間程で御泉水自然公園に到着。小鳥の囀りも爽やかな園内を散策。木の根や枝にまとわりついているクモの糸のようなサルオガセという植物も初めて見ました。雲の垢とか狐の元結とかの異名もあるそうです。9時前、無事に登って来れますように・・・と『幸せの鐘』を鳴らして樹林の道へと入り、蓼科山七合目の登山口に到着したのが920分頃でした。

ひと息ついて鳥居をくぐり緩やかな登山道へと登り始め、馬返しに934分。朝に頂いたトマトを口にして、これから始まる本格的な登りに備えました。ゴロゴロ石の登り坂は小股のチョコチョコの足運び、浮石に注意です。

『天狗の露地』の標識の前に立ったのが1014分。休憩タイムで元気ジュースを頂いて気合を入れます。急登の途中、露で輝く苔の間から数本のイチヤクソウが咲いており、思わず気が緩みそう。山荘のある将軍平に着いたのが1049分でした。少し早いけれど自分へのご褒美に山のバッジを買い求めました。

 歩き出すと正面に1本のコバイケイソウがスクッと立っており、思わず私も背筋を伸ばして歩きました。火山帯に属した山らしく溶岩がボコボコと突き出ている急斜面を下山してくる人達と譲り合いながらペンキ印を目印に足場を見つけながら登り、山頂ヒュッテが見え、もうひと息と気を奮い立たせて、大きな岩塊の上を歩いて2,530mの一等三角点に到達が1136分。遂に来れた!! でした。高ぶる気持ちでタッチ、上々です。

 次々と登ってくる人達、拍手で仲間を迎える人と賑やかな山頂、三角点から離れた場所で湖を目にしながらランチタイム。足元には生まれたばかりのようなセミが一匹、踏まれないようにと岩陰に誘導。食後“折角来たのだから・・・”という誘いに乗って広い溶岩台地の中央にある蓼科神社に祈願、1215分でした。

 そこから、まだ先にある見晴台まで行き、青空の下、何処までも遮るもののない大展望、心地良い景色が広がる開放感と満足感が、ごちゃまぜになって、鼻の奥がツーンでした。もう一度三角点に集合して全員感動の“1+12!! ”。

 浮かれ気分を抑えて下山開始、山頂ヒュッテまで戻って来たのが114分頃。会長から2時間〜3時間要すること、足元に充分注意することの由。樹林帯から縞枯れの骨林風景は、ちょっと趣きがあって素敵な風景。そのあと急降下のガレ場が、ずっと続き辺りの風景はまだまだの高所です。

 少しフラットになった『幸徳平』で212分。再び嶮しくなって緊張が増し『ここは蓼科山南西 標高2110m』の標識が232分。まだまだ遠いなァー、と思いつつクマザサの茂る道は石がボコボコ出て気が抜けない。こちらから登る人は稀だし、下る人も少ない。長い長い下リで『蓼科山登山口、女神茶屋』の標識が現れたのが323分でした。

 もうすぐだ・・・と気を持って足を早め、待望の茶屋が見え、やっと終りだ、と思いながら山頂の神様にお陰様で・・・の御礼。無事に女神茶屋に到着が346分でした。

バスの運転者さんが“お疲れさま”と迎えてくださった。茶屋で後のグループを待ちながらビール組とコーヒー組。お互い長い下山道頑張ったネ・・・でした。

 4時過ぎには全員揃ってバスへ。途中『千人の湯』で入浴、帰途に就きました。大阪着は1040分頃。たくさんの花々やアサギマダラにも出逢い、蓼科山も踏破できたこと。最高に楽しい2日間でした。お世話になりました会長ご夫妻をはじめお仲間の皆様に深く感謝申し上げます。本当に有難うございました。 (羽木 恵子さん)より

 

 

 

山歩楽